胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
「ゆかり!!」
俺に気づいたゆかりは、ビクッと体をこわばらせる。
「・・・たっくん・・・わざわざ来てくれたの?」
昨日あんなに泣いていたわりには、元気そうで安心した。
ベンチに腰掛けて、夜風に吹かれる。
いつもとは全く違う・・・
このベンチで、何度もキスしたり・・・エッチなことしてたんだよな、俺たち。
重い空気が、より寒さを感じさせる。
「・・・恵さんと・・・今も、何かある?」
「あるわけないだろ!!!正真正銘・・・絶対に何もない。」
少し微笑んだゆかりの目は少し腫れてる。
相当泣いたんだな・・・
「ごめん・・・隠してたわけじゃないんだ。もう何もないから言わなかっただけ・・」
「うん・・・わかってる。でも、チョコもらったでしょ?」
俺は何も言えなかった。
どうして・・・義理チョコだよって恵からのチョコを一緒に食べなかったんだ…
隠してた・・・んだよな? 俺・・・
「心配すると思って・・・ごめん。俺、ゆかりが大事だったから・・・でもよけい傷付けた・・」
「恵さん…まだ好きなのかな。たっくんのこと・・・」
ゆかりは歯を食いしばり、泣かないように耐えてた。
「それはない!アイツは、誰にでもああいう態度だし。今は彼氏がいるって話してたし。」
言い訳っぽくて嫌だ…
本当に、俺の心の中にいるのはゆかりだけなのに。
恵は、大事な友達・・・ってだけ。
だけど、言えば言う程…嘘っぽい。