胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
「なぁ、あのハムスター鈴子からもらったんだろ?」
ずっと気になっていたことを、さり気ないフリをして聞いてみる。
本当は俺の心臓結構バクバクしてた。
「なんで知ってんの?」
隆介は、タバコの端を歯で噛みながら話す。
「それ、美亜ちゃん知ってんの?」
「お前、今日は突っ込むなぁ…わざわざ言う必要ある?」
隆介は眉間にしわを寄せて、ガラス越しに美亜ちゃんを見つめた。
そして、ふー…って息を吐いて、天井を見上げる。
これ以上、聞けない。
だけど、きっと何かあるって俺の鈍い勘が働く。
鈴子に対する電話の声は、やっぱり俺が聞いても普通じゃない。
どうでもいい女にはやさしい奴なのか?
気になる女にだけ偉そうだったりして。
「めんどくせーんだよ。女は…」
隆介は、美亜ちゃんから目をそらし、手に持っていたジッポを鳴らす。
男同士って、踏み込めない世界があったりする。