胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
「ゆかりぃ、ケンカした?」
昨日は、結局黙ったまま、美亜とも別れた。
機嫌悪いですって顔に書いてるような隆介君と美亜は、バイクに乗って先に帰った。
「美亜は?隆介君キレてた?」
美亜は、口をとがらせながら私の服のすそを引っ張る。
そして、急にニヤニヤと不気味な笑顔で私を見た。
「信号で止まった時にね、言われたんだぁ…むふふふふ」
「ちょっとぉ!何言われたの??気になる!!」
「あのね… 今度あんなことしたら、二度と会わないからって!!ねぇ、ヤキモチだと思う??」
美亜は、手足をバタつかせながら顔を押さえてる。
「やったじゃん!それ、間違いなく嫉妬だよぉ。あの隆介君でもヤキモチ焼くんだね。」
この時、私は美亜と隆介君が付き合う事を確信してた。
甘かった。
隆介君の心の傷は
思っているほど深く…
男の子って誰にも相談できない分、傷の周りに硬いコンクリートのような壁を作ってる。
それから、教習所に隆介君が来ることはなかった。