胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
俺の誕生日は明日。



明日が俺の誕生日。




明日が運命の日。




俺とゆかりの運命の日。







明日、約束している場所に俺は一人でいる。





あの夜、俺が言った。



『ゆかりの高校の横の土手に四つ葉のクローバーあるらしい!先生が言ってた。』


『…………ごめん。』


『…俺じゃない?お前が一緒にいたいのは俺じゃない?』


『…違う。たっくんが好き。たっくんと一緒にいたい。…でも、心の中にほんの少しでも他の人がいるなんて…たっくんに愛される資格…ないよ。』



『しばらく、距離置く?俺は、ものすごく不安だけどな。イチかバチかの賭けだけど…離れて、お互い考えるか?』


『………やだよぅ。たっくん…』


『来月の俺の誕生日、日曜なんだ。もし、晴れてたら高校の横の土手で待ってる。雨だったら、神様が味方してくれなかったと思うしかない。』


『行くから…絶対行くから…』






本当は離れたくなかった。


距離を置くという選択を選んだカップルのほとんどは、そのまま別れていると思う。


離れちゃだめなんだ。


傷付けあっても、苦しくても…一緒にいないと


本当にだめになる。



わかってたけど…




俺は耐えられなかった。


俺の目をなかなか見ないゆかりと一緒にいることが…



怖くて、キスすらできなかった。



ゆかりが免許を取って最初に俺を乗せたいと言ってくれたけど…


頷けなかった。


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