胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
そこには、肩まで髪を切った千恵理がいた。
……どうして、
俺のピンチにいつも現れる?
メタンコ少女…
「たっくん、元気ないね。どした?」
中学生に、頭をよしよしされる俺。
その優しい笑顔と手の温かさに甘えたくなる。
だけど、同じ過ちを2度も犯すほど、俺も子供じゃない。
大事なものが何か
もうわかってるから…
「ちょっと、彼女とケンカしただけだよ。」
「やっぱり私じゃ、無理ですか?」
「ごめんなぁ、そんなに俺を好きでいてくれて…それを自信に頑張るよ。」
千恵理は、俺に触れていた手を離す。
さっきの変な虫がまた鳴き始めた。
「どうして…どうして…そんなこと言うんですか?抱いてくれたら…キライになれたのに。軽い男なんだってキライになれたのに…やっぱり、たっくんはそんなひどい人じゃなくて……だから、諦められないです…」
まだ子供なんだって思う泣き方だった。
だけど、この子は子供じゃない。
真剣に俺に恋をして、本気の気持ちをぶつけてる。
初めての失恋…だろうな。
冷たい一言を言わなきゃ。
じゃなきゃ、千恵理は俺をキライになれない。
迷惑だって言わなきゃ…
もう俺の前に現れるなって…