胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
バイトのお金は全部貯めていた。
たっくんの誕生日に時計をプレゼントする為。
先生が直に渡したように
私も時計と共に『同じ時間を過ごそうね』って気持ちをあげたい。
もう遅い?
過ぎた時間は
戻らない。
たっくんを愛してる心の片隅に、やっぱりまだ野間さんがいる。
誰にも言えなかった。
野間さんを知ってる直や美亜には言えなかった。
だけど、直は気付いた。
高校時代から、あまり男の子と仲良くなかった。
龍を好きだったから、他の男に興味がなかった。
そして、たっくんに恋をして
ますますたっくんしか見えなくて…
そばにいた直は、そんな私をよく知っていて…
「もしかして、ちょい気になる?」
冗談ぽく聞いてくれたおかげで、冗談ぽく返せた。
「実は、ちょっとだけね。直のオヤジ好きが移ったのかなぁ」