胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
1番近い病院が
受け入れてくれなくて、
少し遠い病院に向かう。
時折激しくなる救急車のサイレンに鳥肌が立つ。
高校の近くを通っていることに気付いて、
やっと…
今日が何の日だったか思い出した。
お父さんの手を握りながら、
静かに窓の外に視線を向けた。
緑の中に赤い服。
珍しい。
赤を着るなんて………
たっくん………
必ず行くから………
ごめんね。
待ってて。
だけど、たっくんの姿を見ると
急に甘えん坊な私が戻ってきて…
お父さんの手を握りながら、叫んだ。
「お父……さん!!おと…う…さん…」
涙で声にならない。