胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
【卓弥】猫と先生
【卓弥】




ミャア…………





諦めの悪い俺は、まだこの場を離れられずにいた。



幻聴………?





どこからともなく聞こえた猫の声………




姿は見えない。




夏は日が長い。




かろうじてまだうっすらと明るさが残っていた。


目を閉じた。




やけに落ち着いてる俺がいた。




フラれちった………



そっと目を開けると、さっきまでのほのかな明るさは消えていた。




高校の校舎からの明かりと月明かりだけ。





帰らなきゃな…


ミャア……




また猫の鳴き声が聞こえた。




猫の『ゆかり』が戻って来てくれたんだ…



俺は呼んだ。




「ゆかり……ゆかり……」


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