胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
舐めんなよぉ…
くすぐったいって………
黄色い月がくっきりと浮かび上がる。
ん?
気のせいか………
ん?
……………………
「たくやーーー!!!」
俺?
男の声。
しかも、大勢の………
キョロキョロと辺りを見渡したが誰もいなかった。
その時、
見えた。
高校の校庭のフェンスをよじ登る一人の人……
大好きな
先生の姿…………
その周りには先生の生徒らしき10人くらいの男子がいた。
「たくやぁーー」
先生の合図で一斉に叫ぶ生徒。
よく通る太い声が………
「待ってろ!!!」
そう叫んだ。
意味もわからず俺はただ、その方向を見つめてた。
「ゆかり−−−−−」
大好きな人の名前が響き渡る。
しかも、すごい大音量!
先生が、走ってどこかへ行ったと同時に陸上部のみんなも片付けを始めた。
さっきまで、甘えてた猫の姿が消えてた。
なぁ、猫ちゃん。
お前、もしかして
俺と先生を
引き合わせてくれたのか……………