胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
【ゆかり】家族
【ゆかり】



星を見ながら直と入った温泉…


一生の思い出。



私は、お土産に買ってきたごま豆腐とわらび餅をテーブルに置いて、静かに2階へと階段を上る。



隣の部屋からは、かわいい妹まあの笑い声。

彼氏とは毎晩夜中まで長電話してる。


特定の人との通話がタダっていう素敵な電話会社のサービスのおかげ。



昔の人って、どうしてたんだろう。

どんなに好きな人に会いたくても

声が聞きたくても…


すぐに伝えられなかったんだもんね。



もっと昔なら、会うことも難しくて…

こっそり窓から手を振り合うとか…



それはそれで、すごく素敵な恋だなって思う。



今のように気軽で便利な恋じゃなく…


すごく命を懸けたような恋。



もし、たっくんが江戸時代の人だったら…

親に反対されてても夜中に私に会いにきてくれたりするのかな…



先生だったら直をさらって、どこかに逃げちゃいそうだよね…



私達は恵まれてる。


親にも祝福されて、こんな夜中に帰ってきても怒られない。



幸せだなぁ…



なんて思いながら自分の部屋のドアを開けた。


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