胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
「いつか…俺とゆかりとコイツと3人で暮らそうな…それまでは、俺が大事に育てるから、ゆかりも毎週会いに来てくれよ!」
猫を撫でる手を止めたゆかりの膝から、猫が飛び降りた。
そして…俺とゆかりの間にチョコンと
座った。
ミャァ~~!!
元気良く鳴いたその声は今までの寂しそうな声ではなく、喜びに満ち溢れているように聞こえたんだ。
「たっくん…それって…… いつか一緒に暮らせるってこと?」
「当たり前だろ!本音は、今日から同棲したい気分だけどな…」
俺の本心だった。
結婚はまだできないとしても、一緒に暮らしたいって。
だけど、今ゆかりは家族との時間も大事で…
腎臓の悪いお父さんを支えてるお母さんには、ゆかりの存在が必要なんだ。
だから、冗談っぽく笑いながら本気じゃないって顔した。
「嬉しい………たっくん…私、たっくんのお嫁さんになれるかな…」
俺は左手を草の上に置きながら、右手でゆかりの頭を引き寄せた。
風がどこかの家の夕食の良い匂いを運んできた。
「…俺のお嫁さんに…なってくれなきゃ、やだ…」
俺はそっとゆかりにキスをした。
おでこをくっつけたまま、ゆかりが言う。
「私も…たっくんのお嫁さんじゃなきゃ…いや………」
ミャァ~?
猫の視線が気になったが、俺達はそのままキスを続けた。