★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★
そして、鈴に聞いたところによると…
お兄ちゃんにお茶でも飲んでいきなよ、と言われて、うちにお邪魔したらしく。
それで、
いろいろ重なって、鈴はお兄ちゃんに好きだって言っちゃったらしく…
で、
またいろいろとあったらしく、2人が抱きしめあっていた時に、仕事の事で話にきた早紀さんが声をかけて家に入って、そのシーンに出くわしたって訳と。
何かいろいろ省かれてるとこがあるのが気になるけど…
「私、あの人には負けたくない。誠二クンのこと、私のものだとか、渡さないとか、物みたいに言うんだよ?許せない。」
「鈴…。」
鈴は早紀さんに叩かれて少し腫れた左頬に保冷剤を当てながら、そう言った。
鈴は、お兄ちゃんの気持ちを一番に考えてくれてるんだね。
私はふと思った。
きっと鈴は、いくらお兄ちゃんの心が早紀さんに向いていて、早紀さんが有利でも…
絶対に卑怯な手を使って、お兄ちゃんを振り向かせるなんてこと…しない。
鈴の一途で、純粋な姿に…
私も心のなかで、思った。
どんなに不利な状況でも、どんなにけなされても、
私の高原さんを好きだって気持ちを…
大切にしたい。
高原さんに振り向いてもらえなくても、私は高原さんが大好き。
誰よりも。
可愛くなくても、太ってても、
高原さんを好きな気持ちは誰にも負けない。