★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★



「えみ、どうする?」



心配そうに聞いてきた鈴。



真由子達も、私を見る。



「晴香チャンに会って、話すよ。」



きっぱりと言った。



「ホントに?プーちゃん、大丈夫?」


「大丈夫だよ。だってこんなの嫌じゃん。私は、正々堂々と晴香チャンと戦いたい。」


お互い、高原さんを好きな気持ちは一緒。


戦いたいとか、そんなのホントは嫌だけど…



こんな卑怯なやり方で、ライバルを消して行くみたいなことする晴香チャンに、私は負けなくない。



どうやったって、どうあがいたって、



晴香チャンみたいに可愛さとか、外見ではぼろ負けだけど…



私でも、太刀打ちできるようなところがあるはず!



それに、



「滝沢先輩のことは、もう終わったことだし。今更だよ!」



そう。



滝沢先輩を好きだったのは事実。



それによって、ひどく傷ついたのも事実。


恋をしないって決めたのも事実。



だけど今思えば、滝沢先輩に恋をした事…後悔なんてしてないし。



あの失恋があったからこそ、今の私がいる。



「えみ、すごいね。」


「えっ?」



ふと、さっきまで心配そうな表情だった鈴がフッと優しく笑いながら、そう言った。


え?私、なんかすごいことした?






< 262 / 332 >

この作品をシェア

pagetop