★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★



困っていた高原さんだけど、



晴香チャンにこの新作を出してあげることはなかった。



高原さんの困り顔なんかお構いなしに、新作をねだる晴香チャンに、高原さんはこう一言言った。



『ごめんね、あの2人はお客さんとは違って…特別なんだ。だから、明日また新作食べにきてね。』



私は、胸がきゅ~っとなった。



鈴と目を合わせて、嬉しくて笑った。



私と鈴は、特別なんだ。



特別だって、思われてるんだ。



女の子としての特別とちょっと違うけど、泣きたいくらいに嬉しい!



高原さんが厨房へ入って行くとき、チラッと目が合う。



すると、フッと優しく微笑んでくれた。



一瞬のことで、ちょっと驚きながらも私の心臓はすでにバクバクで壊れそうだった。







でも、晴香チャンの反撃はすでに始まっていた。









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