★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★



「その先輩って、お兄ちゃん知ってるんだけどなぁ~?」


「え、まじ?デブでブス?知らねー。」


「あはは、お兄ちゃんって可愛い子しか興味ないねホントに。」


「お前もだろ~?イケメンしか興味ないくせに。」


「ちょっと、高原さんに聞かれたらどうすんのよ、お兄ちゃん!」



高原さんがその場にいないのを良いことに、晴香チャンはあのぶりっこのキャラじゃない。



「あの人!タッキー先輩にチョコ渡そうとしてた人!」


「ああ~あいつ!なんてったっけ~」


「ゆ・づ・き!佑月えみ!」



晴香チャンはみたらしあんみつをつついていたスプーンでお兄さんにそう教えていた。


「あ、そうそう。あいつ、まじでウケたし!」



やだ…



あのことは、話に出さないで…



高原さんに聞かれたら、やだよ。



そんな思いとは裏腹に、晴香チャン達のテーブルの近くで高原さんが注文をとっていた。




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