★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★



過呼吸ぎみになり、立ち止まる。



気がつくと、そこは学校の屋上だった。



無意識のうちに、ここまで走ったきてしまってた。



こんなに走れたんだ…そんな冷静になってる私がいる。



今ごろ、お店ではどうなってるんだろ…。



晴香チャンが、飛び出した私なんかお構いなしに…滝沢先輩とのこと、高原さんに話しちゃってるのかな…?



また、ぶわっと涙が溢れる。



拭いても拭いても、溢れて止まらない…



涙腺が崩壊しちゃったのかな…私。



はぁ、恋をしてから涙もろくなったなぁ…



秋の乾いて冷たい風が、涙で濡れたほっぺたを撫でる。



スースーして冷たい。



屋上のフェンスに近寄ると、ぺたんと冷たいコンクリートの地面に座り込んだ。



スカート越しにお尻がひんやりして、思わず、ブルッとくる。



秋の日の短くなった空は、もう暗くなりだしていた。




< 300 / 332 >

この作品をシェア

pagetop