★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★
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「好き…なんでしょ?えみ…」
いつになく真面目な顔をした鈴が、アイスを頬張る私に聞いた。
そう聞かれて、何も言えない私。
「えみ…素直になって?私にはホントの気持ち、言って。」
「鈴…。」
「ま、えみが隠してても私には分かっちゃうもんね~。何年親友してると思ってんの♪」
「ははっ…鈴。」
そうだよね、小さい頃から鈴には何でも話してきたもんね。
私は赤い大きなビーズクッションを抱きかかえながら、
「鈴。あのね私…高原さんの事…好き…みたい。」
「好き…みたいって何?みたいって。」
「好き。だけど怖いの。高原さんを好きになって、また…つらくなるのが。だから…この気持ち、認めたくない自分がいて…。」
何だかいつもの私じゃない。
おどおどして、くよくよして……
するとそんな私をみて、鈴は呆れたように笑うと、細い腕で、大きな私を包み込んでくれた。