★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★
きっと、ううん、絶対真っ赤っかになってる私の顔。
ゆであがりそうな豚だよ…これじゃ。
そんな見られたくないブサイクな顔を、高原さんはじっと見つめてくる。
やっぱり慣れないよ、高原さんに見つめられるなんて。
出会った頃は、目が合うだけで倒れそうになるくらいだった…。
「あの…高原さん?」
「ん?」
「一つ誤解があるんですが…。」
「え?」
「その~…私の好きな人…」
言っちゃう…私。
いま言わなきゃ。
「ちょっと待って。」
「え?」
決心したところで、高原さんが私の前に大きな手のひらを出した。
「ごめん、俺…今すごい不安なんだ。」
高原さんはそう言って、元気なく笑った。
「話の続きはまたにしよう。…もう夜遅いしね、寒いのに引き止めちゃってごめんね。…また連絡いれるよ。」
「…はぃ。」
少し戸惑いを隠しながら、私は頷いた。
私はちょっと残念な気持ちを引きずったまま、玄関のドアに向かった。
ドアの前で立ち止まると、後ろを振り向いた。