【短編】MILKY.
涙もおさまり、喜美の母親から握らされたメモ紙を近場に有る椅子に腰を掛けてから、読んでみた。
《歩くんへ
今日は、ありがとう。
楽しい一日を過ごせたよ^^
久々に沢山笑ったよ。
歩くんに会えて、本当に良かった。
それから…歩くんは、少々控えめな所があるみたい。
芸能界は、控えめじゃあ生きていけないから、
しっかりしなきゃね!!頑張れッ^^
最後に、この手紙を読んでいるってことは、アタシはこの世に居ないって事だよね。
てゆか、自分の寿命ぐらい、自分で分かるっての。
だから、人生の終わりに近いアタシが、ずっと大好きだった歩くんに出会えて、本当に嬉しかった。
ありがとう。 喜美》
俺は、言葉では言い表せられない程の嬉しさが立ちこめてきた。
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