なんでやねん!

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時間は少し、さかのぼる。


収録の片付けも終わり、私、橘茜は、神崎さんと約束したパーティ会場にいた。


パーティは、神崎さんの所属する学会の物だった。


神崎さんは、大学で物理学を教えているらしい。


年は30才。


結婚はしていない。


しかも男前。


私の好きな、城●優に似てる。


何故彼女がいない?


その疑問は、神崎さんのお知り合いが教えてくれた。


「こいつが女性を連れてくるなんて、初めてなんですよ。物理バカとは言え、特に悪いトコもないのに、彼女居るって聞いた事がない。」


この人は、知り合いA。


大学時代からの同級生だとか。


「そうそう。それに大学でもモテてたしな。なのに女っ気がなくて、ホモ疑惑がもっぱら浮上してたんだよ。」


知り合いB、―先輩らしい―は、ハハハと笑った。


なる程。


ホモの選が今のところ有力…ね。


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