なんでやねん!
ケーキ!ケーキ食べるんだよね?
コーヒーを先に飲むんだっけ?
いつもと違う勇輝さんの雰囲気に、なんだか落ち着かない。
「勇輝さん、コーヒー飲みましょうか?冷め…。」
私の言葉は、そこで途切れた。
一瞬の事で、理解が追い付かない。
――勇輝さんは私に、キスしていた。
優しくて、短いキス。
唇が離れると、勇輝さんは私の目を見つめた。
前にも見せてくれた、優しい笑顔で。
「七海…俺と付き合うな?」