すき、好き、もっとスキ。

「へぇー。その夢はどうして思ったんですか？」



え。

そこまで突っ込んで聞く？

何て答えればいいの！？



「どうして……ですか？　えっとー……」



こういう時にスラッと答えれないから、
あたしは加山さんに怒られてばっかりなんだろうな。

なんて、これまた冷静に思ってる場合じゃないよね。



小さな頃からの夢だなんて大嘘を吐いてしまったあたしは、モゴモゴと口を動かす。



周りは、何も答えないあたしを見てザワザワしてくるし。


あー！！！
もう何て言えばいいの！？



“就職活動に出遅れて、担任にココなら何とかなるかもしれない。そう言われて受けた会社に運良く受かっただけです”

って本当の事を言いそうになってしまう。


もちろん、初めはそうだったけど。

今じゃ夢もあるし。

「右に見えますのは～～～」ってやつだけど。


やりがいだってある。



だけど……。