すき、好き、もっとスキ。
「おいっ! 何でまた泣いてんねん?」
「だって、璃、久、がぁー。……いたっ!」
泣いているあたしの額に見事なデコピンが入って、璃久を睨む。
「グダグダしつこいねん。はよ言いたいこと言えっちゅうねん」
あ。
璃久がツンに戻った……。
いつもと同じ璃久に、思わずホッとしたのは気のせいかな。
ちょっとくらい優しくしてくれもいいじゃん!
なんて思ってるのに、何でホッとしたんだろ。
「お前、もっとデコピンされたいんか?」
「えっ、あ、ううん!」
目の前の璃久は早く言えって顔で。
正直言いたくないあたしは、何度もその顔を見ては下を向いて。
だけど璃久の顔があまりにも怒ってるから。
ポツリポツリと話し始めた。