すき、好き、もっとスキ。



「……そんだけ?」



少し間を置いて、聞かれたことに、うん。と頷いた。



「あっそ」



そう言うと、璃久は再びあたしの肩に頭を乗せて目を閉じてしまった。



「えっ、ちょ、璃久?」

「うっさいなぁ。静かにせぇや」

「で、でも!」



だって、全部話したのに寝るとか意味わかんないんですけどー!

なんかあるでしょう?


それが あっそ だけとか、えええ!?



「……昨日一睡もしてへんから眠たいねん」

「は、はぁ」

「だから寝かせろ」

「え、えぇ?」



いやいやいや、眠いから寝たいのはわかるけどね。

あたしの話を聞いた感想とかって、何かあるよねぇ?



あ!



「あたしの話、意味わかんなかった?」

「お前、俺を阿呆やと思ってんか?」

「ううんっ」

「なら、いくらお前の話がめちゃくちゃでもわかるわ、ボケ」



あ、そっか。


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