すき、好き、もっとスキ。
「じゃあ、なら何も言ってくれないの?」
「……別に言うことないから」
あー、そうですか。
あたしの話した内容なんてバカらしくて何も言えないってことだよね?
あたしは、すっごく悩んで。
ない頭でいっぱいいっぱい考えて。
必死だったのに。
璃久はそんな風に思うんだ。
「あ゙ー! お前、面倒臭い」
少し大きな声をあげ、首の後ろを掻く。
それにキョトンとした、あたしに
「喋りかけんなっつったんは、どうせお前のことやから所構わず叫ぶと思ったから。
教師にバレたら面倒やんけ」
「あ、うん」
「松永の事は別に、醜い感情とかちゃうやろ?
あんなとこ見たんやし、そう思って普通ちゃうか?」
「あー、うん」
「でも結果的に助けたんやし、お前はお人好しってやつやな」
「あぁ、そっか」