すき、好き、もっとスキ。
バタンッとドアが閉まる。
「あー、松永のんで先生達ピリピリしてんねー」
呑気に言う柴に、他の男達も頷く。
「なぁ、ガイドが連れまわしたってどういうこと?」
「んー? 何か松永を部屋から引っ張り出したらしいぞ」
「は!? んな事するわけないやろ!」
「え? 神楽? 何そんな熱くなってんの?」
思わず声を張り上げた俺に柴は驚いた顔をする。
「あー……、すまん」
「や、別にいいんだけど」
どうせ梢の事や。
松永が見回りの教師に見付かったんを庇ったとか、そんなんやろ。
ほんまに阿呆やねんから。
何しとんねん。
そんなんほっとけばえぇのに。
お前が処分される事になるんちゃうんか。