すき、好き、もっとスキ。



目にいっぱいの涙を溜めていた梢は、
それを忘れたかのように慌ててて。

やたら声もでかくて。


寝てへん俺にはキツイ。



松永に話を聞いた後、担任に



「調子が悪いんで先帰らせて下さい」



そう言った俺の思い通りになるわけがなかった。


保健の先生のところへ行きなさい、多分これが当たり前。

とりあえず保健の先生んとこへ向かった俺は



「調子が悪くて担任に言ったら帰ってもいいっていわれたんで、親に迎えに来てもらって先に帰ります」



新任の保健の先生は、すんげぇ慌ててた。



だけど、それをフォローしてる時間なんてない。

黙って帰れへんかった事を褒めてほしいくらいや。




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