今あなたに逢いたくて…


ーーでもね…ホントに…心から…アタシはマアが好きだった…



「そんなことないよ最近の若い男ってなーんかつまんないんだよね。

マア兄といた方が落ち着くし楽しいんだよね。」




ーー確かに…歳は30以上も離れてるから…他人から見れば親子でも…アタシはマアのことを…一人の男として好きだったんだから…




多分…生きてたら…アタシのホントのお父さんって…マアみたいな感じだったのかも…




ーーそして…あの日…初めてビールを飲んだ…




「プハ〜っ美味し」


「おい何してんだ真琴、まだ未成年だろ」



「いいのいいのほらマア兄も飲も」



「カンパーイ」




ーー初めてのビール…苦くて…でも…なんとなく…美味しいって…思った…




マアと飲んだからかな………




真琴は冷蔵庫に2本だけ残っていた缶のビールを開け…真樹の位牌にコツンとあて…最後のビールを飲んだ。





ーーカンパーイ……





ーーマア…マアが好きだったビールだよ…最後に一緒に飲も…




< 134 / 148 >

この作品をシェア

pagetop