気づけば、あなたが
「五組は、 写真を撮ります!」


担任の先生が、声をかけ集合させた。


留奈は杏の手を引っ張って、後ろのセンターに素早く立った。


「行動力 あるね!」



「だって私達、背が高いから後ろになるけど ど真ん中のいい位置で、撮られたいじゃん!」



留奈はそう言って
笑った。



ホント・・・楽しそうな人



杏は美波を
思い出した。



美波もこんな感じだったかな・・・?



真正面を向く。



あっ・・・!



杏は声を出しそうになった。



・・・陽介・・・・・・



久し振りに
彼の顔を見た。



杏は陽介の視線が
自分に向けられているように思えた。



五組の写真撮影が終わり、6組と入れ代わる時に、杏と陽介は すれ違った。



まるで
スローモーションのように・・・



その時
杏はうつむいてしまった


< 112 / 145 >

この作品をシェア

pagetop