気づけば、あなたが
・・・俺と
つき合わないか


その言葉が、ずっと耳に残る。



「あの・・・私・・・」


杏は突然のことで、どう答えていいのかわからなかった



「中学の時から、ずっと気になっていたんだ・・・俺じゃ、ダメ?」


「そんなこと・・・ないです・・・私…先輩のことがずっと好きだったから・・・」



とうとう、杏は自分の想いを伝えてしまった。



神崎は杏の言葉を聞いた瞬間、
彼女を引き寄せ、抱きしめた。



・・・先輩・・・


杏はドキドキしていた。


「ゴメン、急に・・・」


「あっ、いえ・・・」



「じゃあ 俺は部活に行くから、明日 待ってるよ」



そう言うと神崎は、グランドの方へ戻って行った。



突然の告白・・・


杏はまだ、呆然としていた。




想いが叶ったのに、何故か素直に喜べない。



杏の心境は今、複雑だった。
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