気づけば、あなたが
翌日ー放課後



高校生になって初めての部活動。

しかし、浮かれ気分になれないくらい、初日からレギュラー争いの幕が開く。



杏にとって陸上は、楽しんで向上していくスポーツだった。


だが高校生にもなると、そうも言っていられないのだろうか

杏は、その点が疑問に思う所だった。



副部長の田崎舞が、今日のメニューを発表し始めた。


「まず 軽く2、3本 100メートルを走ってもらいます。

その後、2名ずつ走ってもらい、タイムの良い方の人達で更に走ってもらいます。
走者は、こちらから指名します。
では、まずアップして下さい」


舞の説明が終わると1年生は走り始めた。


杏もジャージのままで 軽く体操をして流した。


少し体が重い感じがした。



やはり 久々に走ったからだろう・・・



杏は走り終えると、ジャージを脱ぎ始めた。



その様子を、神崎龍也はじっと見つめている。



レギュラーテストが始まった。
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