気づけば、あなたが

告白 誰が先にする?

陽介はこのまま、わからないようにそっと抜け出して帰ろうと思った・・・だが背後から大声で名前を叫ぶ者が・・・・・・。



「風見くーん!!」


うわっ、声でかっ!


まんべんの笑顔で佳奈が走って来た。


「お待たせ!」



「別に待ってなんか」


「えー、だってさっき約束したじゃない」


何で女ってかってに決めるんだ?


「あれ、美波ちゃんは?」


その言葉に、やっぱり背後からものすごい殺気を感じた。


教室のドアをバン!と叩いて、美波が出て来た。


「当然、行くに決まってるわ」


まるで闘志むき出しの格闘家のようだ。


「じゃあ、行こうよ!」

何事もないかのように佳奈は自分のペースで動く



そこへまた、ちょうどいいところで本田がやって来た。



「おーい本田、お前も一緒に行くんだよな」


「はっ?」


本田、意味不明。


「とにかく行くんだよ」


陽介、無理矢理。


佳奈は陽介の隣にぴったり着く。


その後を訳のわからぬままついて行く本田と、佳奈の態度にムカついている美波が並んで歩いた。



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