気づけば、あなたが
さっき教室に入って来たばかりなのに、また廊下に戻された陽介は、本田に聞いた。




「何でアイツらむかついてんだ?」



「原因はお前、発端は坂本との事」



「ああ、さっきの事か」


「まあ、俺も会話の内容を美波に喋ったから・・・わりい」



「海藤は?」


「いや、特に・・・」


本田は何となく感づいていたが、鈍感な陽介には自分で気づかせてやろうと思った。



「さてと授業が始まるから席に戻ろうぜ」



陽介にとって美波が怒っている事は、どうでも良かった。


杏が大声を出した理由が気になった。


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