気づけば、あなたが
他のクラスの人達も合格したみたい・・・あれ?


佳奈がいない!


まだ掲示板の所にいるのかな?



「陽介、佳奈はどこにいるんだろう?」


「そういえば、先に掲示板へ向かってから見てないぜ」



「ちょっと見て来る」


杏は人だかりの掲示板の場所まで戻り、佳奈を探した。



確か佳奈の受験番号は私より後だったっけ・・・・・・。



掲示板で番号を確かめたその時、初めて気づいた。



佳奈・・・。



「おい、坂本は?」


杏は掲示板を見た後、首を横に振った。



陽介はひとり校門へ向かう佳奈の姿を見つけた。



「俺、受付は済ませたから、おまえは行って来いよ」


「でも佳奈が・・・」



「俺がついてるから大丈夫だ!」



そう言うと走って行ってしまった。



杏はさっきの陽介の言葉に、ドキッとした。


それと同時に陽介が佳奈に取られてしまうと思った。




佳奈だけ落ちた・・・。

杏は二人の事が気になりながらも、受付の列に並んだ。



なんて日なんだろう・・・。
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