気づけば、あなたが
やがて、卒業証書授与式も済み 卒業生代表の答辞が始まる。




「卒業生代表答辞、島田美波!」


「はい!」



美波は、ゆっくりと壇上へ向かう。



その様子を本田は、静かに見守るしかなかった。



美波は答辞を読み始める。


シーンと静まり返った講堂に美波の声が響く。




桜咲く季節の中
私達 255名は
ここから巣立って行きます。


3年前の私達は
まだまだ小学生気分のままでした。


しかし 先生方 先輩方のご指導の元
中学生としての自覚に目覚め、勉強に部活動に励む事ができました。



ひとりでは 出来ない事も みんなで力を合わせる事で 大きな力を得ることが出来ました。


進級するにつれ、
生徒それぞれの個性も表れ、みんなひとりひとりが 次のステップに上がる準備を始めた時に、
今度は受験と言う
初めての岐路を考えなければいけない時期にさしかかりました。




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