気づけば、あなたが
美波は窓の外を眺めていた。



本田が来るのを待っている。



「美波、ケーキ頼まない?」



「いいよ」


美波は、こちらを向き直しメニューを開いた。



「私、あんまり甘過ぎないのがいいな」


美波はどちらかというと甘いものは苦手だった。



「抹茶のシフォンケーキにすれば?」


杏がそう言うと、美波は頷いた。



「じゃあ私もたまには、こっちにしようかな・・・」



「ついでに飲み物も同じの頼んで・・・・・・あっ、本田が来たから、ちょっと待って」


美波の言葉に、杏はドキッとして顔を上げた。



やはり、気になる・・・


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