気づけば、あなたが
喫茶店を出た後、三人は近くのカラオケ店に入って行った。



三人とも歌って、はしゃいで 楽しい時間を過ごした。



別れ際、美波は杏を抱きしめた。



大親友の二人・・・


小学校から始まって九年間。


一緒の学生生活は、終わった。


二人にとって思い出は、たくさんありすぎて語り尽くせないほど・・・



美波は感無量だった。


「美波、今までありがとう・・・」



「何言ってんの!
私の方こそ、杏がいてくれたから頑張ってこれたんじゃない
杏のおかげだよ」


美波の目には涙があふれていた。


「美波・・・」


杏もすでに、もらい泣きしていた。



「これからも何かあったらメールして」


「うん・・・そうする
美波も・・・ね」



そんな二人の光景を本田は微笑ましく思った。


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