気づけば、あなたが
週末の土曜日ー



とうとう
この日が来てしまった。



朝から引っ越しのトラックが、家の前に駐車していた。



そして…


やっぱり佳奈は来た。



実際問題、遠慮してくれるものだと陽介は思っていた。



だが佳奈は
全く気にせず
朝からやって来た。



陽介の母親も困惑していたが、
引っ越しで何かと忙しいので
そのうち、佳奈の存在を忘れていた。



佳奈は手伝いに来たというよりは、
邪魔しに来てるような感じだった。



陽介はやっぱり
軽はずみな返事をしたことに後悔した。


あと少ししたら
適当に理由を作って帰ってもらおうと考えていた。


これも全て
自分の責任か…



陽介は
空を見上げた。
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