7つの日々。
火曜日

大きな具と甘いカレー

火曜日。

雨の音が次第に強くなって、心を掻き乱していく。

君の顔が見えない。

3年もたった。

きっと背は僕の方が高くなったし、力だって君には負けない。

こうやって会う勇気もある。

携帯電話の画面が明るくなって、部屋はやっと朝を迎えた。

手を伸ばして、君に触れたいけれど、僕も男。

よからぬことを考えてしまう。

「オト、勝手にいなくなってごめん。」

僕は静かに頭を下げた。

「ごめん。」

すこし、衣擦れの音がした。

ベッドが揺れたのを感じた。

「……ちー。」

それから、消えそうなオトの声が聞こえた。

いや、きっと僕にしかわからない。

オトの呼吸がそう言っているように聞こえたんだ。


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