7つの日々。
しばらくすると、控えめなノック音が聞こえた。

ユーリさんがいた。

「あの……。」

僕はとりあえず口を開いていた。

でも続きはない。

「オトコもちいくんも、朝ごはん食べるんでしょ?」

必死な顔をして、明るく話題を切り出してくれたのはユーリさんだった。

「はい。」

そっと目だけを動かしてオトの顔を盗み見る。

少しだけ歪んでみえた。

ユーリさんは僕の返事を聞くと階下に降りていった。

君はずっと動かなかった。

悲しそうな目で、ごめんなさいと訴えていた。

君は何かにつけて我慢する。

その根源は僕にはどうすることもできないのか。

「ねえ、しばらく泊まっていい?」



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