7つの日々。
月曜日
僕の好きな人を紹介します。
彼女の名前は「梔子 音子(クチナシ オトコ)」、僕の幼馴染。
ニックネームは「ココ」。
小学校に通ってた頃、地元のガキ大将がつけたあだ名だけど、発案者は僕だ。
ココというのは、子が名前に二つあるからという単純な理由だった。
小さい頃から空手をやっていて、弱くて泣き虫だった僕は何度もオトに助けられた。
自分で言うのもなんだけど、僕は男らしい男ではない。
モテるかモテないかというと、確実に持てない側の人間である。
どちらかといえばオトの方が男らしい感じ。
ああ、名前もずいぶん男らしいから、言霊効果というやつだね。
そんなオトに僕は昔からあこがれていた。
あこがれはいつしか恋に変わって、僕は幼心に彼女との結婚を夢見ていた。
とは言ったものの、会うのは3年ぶり。
連絡なんてこの3年まったくとっていない。
なんたって中3で突然転校して、バカな僕は彼女の住所も電話番号も覚えていなかった。
ほんとバカな僕。
今、この町に帰ってきて、僕はどんな顔をすればいい?
もし、オト。
もしも君に恋人がいたら、僕は、きっと君を傷つける。