7つの日々。
君に会いにきたのは間違い?

君を守るという僕の決意は、一瞬の気の迷い?

何にせよ、

僕は君に会うためにきた。

具体的にいえば、過去の告白と現在進行形の片思いを終わらせるためにきた。

オヤジさんは少し笑ってこういった。

「ちいくんが来てくれたおかげで、オトコは随分元気になったよ。」
「ありがとう。」

僕はどうすればいい?

傍にいて欲しいなら、傍にいたい。

何をオトは望んでいるんだか、全然分からない。

乙女心は常に繊細という。

もう、昔の頼りないヤツじゃないし、それをできるだけのモノを持っている。

それから、正直いって。

「オトが好きなんだ。」

僕は静まり返ったここで、ため息をつくように、うつむいて、ただただ呟いた。

オヤジさんやユーリさん、もしかしたら自室に引きこもるオトにも。

聞こえたかも知れない。

自分でもよく分からない。

オトに近づいた。

それだけで、自分が自分じゃないみたいに、素直に君を求めてしまう。

「オトが好きなんだ。」

叶うかも分からない、僕の片思い。
< 21 / 39 >

この作品をシェア

pagetop