7つの日々。
「気分でも悪いのー? まるで亡霊だよッ。トイレはこっちらー」

後ろからひょこひょこと顔をだしたのは、見知った顔だった。

千寿さん、妹。

兄妹揃って、悪ふざけが大好きで、その対象が僕だった。

オトとは仲が良くない。

「あれれー?」

まあ、弄られッ子体質の僕のせいだけど。

「にーさん、顔色悪ーい。てゆーか、そんなに見つめないで」

千寿妹は純粋無垢な容姿と、語尾に星マークでも付きそうな話し方で、無害と信じられているが、僕には分かる。

こいつは天使の皮をかぶった悪魔だ。

「ねー、にーさん。マコの聞いてるのっ?」

それにしても何だ。

どうやら、僕があのちいくんであることに気づいてない。
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