7つの日々。
オト、君の友達は彼女ではないんだろう?

どんな人?

君に似た人だったらイヤだな。

僕は君に弱いから。

君が盾になったら、にっちもさっちも行かないだろうな。

僕は君だけに弱いから。

千寿妹は僕の前を、さも案内をしているかのように歩く。

あまり一緒に居たくないから、立ち止まって距離が開くのを待つが、ヤツは振り返って立ち止まる。

あー、面倒だな。

心底嫌いたいヤツと同じ空気を吸っているだなんて。

帰りたい。

千寿妹はそのまま僕を見る。

僕はヤツの後ろから先生らしき人が竹刀を持って迫ってくるのをじっと見ていた。

竹刀の似合わない人だった。

「あ」

その先生らしき人の手から千寿妹の後頭部に向かって、綺麗に竹刀が投げられた。

クリーンヒット。

竹刀は足元で無様な形状をし、横たわっている。

名誉の戦死……、とは言い難いが、なかなか胆の据わった竹刀だったなあと思った。
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