7つの日々。
会いたい。
でも、会いたくない。
今オトの家が見えてるんだ。
ここは今はなき、僕の生家。
生まれ育った家。
手入れされてない空き地の雑草が揺れる。
僕の足がバカみたいに震えてる。
怖いなんて言ったら、笑われるかな?
オトが笑ってると僕も嬉しい。
だから、本望かも。
なーんてな。
僕は震えてる足を無理矢理動かした。
歩くのがぎこちない。
口角がひきつる。
オトにあったら、名前も言わずに逃げてしまいそう。
でも、かっこよく振る舞いたい。
君に男として見てほしい。
だから、ちっとも顔には出さない。
僕は昔みたくインターホンをおす。
リビングとオトの部屋に灯りがついてある。
そういう映画、あったね。
いま、会いにいきます。