7つの日々。
インターホンを鳴らした。

ピンポーン

無機質な機械の音。

あ、

今思った。

僕、ストーカーみたいだな。

しかも、家まで来てる。

これでピンポンダッシュしたら、完璧変質者だな。


僕は皮の手袋を外した。

皮の手袋なんて、殺人鬼か。

どうしてこう、僕は変な格好しかできないんだろう。


そうこうしている内に、ユーリさんが出た。

「どちらさまですか?」

僕は深呼吸して、口を動かした。

「お久しぶりです。」

大丈夫、声は震えてない。

声変わりしたから、分からないかもしれないけど。

「……、もしかして、ちいくん? あの、まさか。」

「ユーリさん。本当にお久しぶりです。」


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