ヴァンパイアの花嫁 番外編①
ティナの目蓋がゆっくり開いた時、隣にレオンはいなかった。


「ご気分はいかがですか?」


ティナが目を覚ましたのを見るとアメリアが傍に来た。


ティナは身体をけだるげに起こしてキョロキョロ辺りを見回す。


「レオン様は執務室にいかれました」


その言葉を聞いてティナの表情が落胆の色に変わった。


「あたし・・・レオンの血を飲むだけでお話も出来なかった・・・」


はぁ~っと息を吐く。


「仕方ありません ティナ様はまだまだヴァンパイアとしては半人前なのですから それにご主人様の血に逆らえる方などいません」


「うん・・・」


ヴァンパイアになって鋭くなったティナの嗅覚。


レオンが近くに来ると飲みたくてたまらなくなる。


他のヴァンパイアやアメリア、ダーモッドがいても飲みたいと思わない。



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