Blkack or White
「いやー…有名になったなー、俺も」
少年は紙をグシャッと丸めると、ビルの下に投げる
少年の名は『レン・アマローネ』
第1級指名手配犯である
第1級とは、指名手配犯の中でも最も危険な存在という事
「ここもそろそろ見つかるかなー…」
レンは勢いよく立ち上がると、首をポキポキと鳴らす
そして、屋上のフェンスに手をかけ昇ると…
―――ダンッ!
跳んだ
レンはビルから遠く離れた所まで跳び、下に建っていたビルにスタッと軽やかに着地する
「んー…絶好調!!」
着地した衝撃からか、レンのグラサンがずり落ちる
その瞳は黒と黄色
レンは[ヒュリア]…人間とキオリアのハーフだった
グラサンを拾い欠伸をするレン
その時…
「見つけたぞ、レン・アマローネ!!」
―――ザッ!!
レンの周囲に真っ白な服を着た男達が現われた
男達の頭には白い角、体型は全員ゴツく、威圧感がすごい
レンはキョトンとしながら男達を見た
「大人しくしろよ?レン・アマローネ」
男達の後ろから、偉そうにふん反り返っている男が出てくる
男の頭にも、白い角が生えていた