1Rの彼女
重い足どりで家に帰る。
今までこんな事無かったのに。
なんで自分の家に帰るのに、こんな気分にならなきゃいけないんだよ。


家の前に着き、深呼吸。
頑張れ、俺。
意を決してドアを開ける。

すんなりと開いたドア。
結子さんってば無用心だな。
せめて内鍵くらいかけようよ。


「だたいま…。」

「あ~、タクお帰り~。」

パタパタとスリッパの音をたてながら、結子さんが玄関に来た。

なんかこのシュチュエーションって、新婚さんっぽくない?
ちょっとテンションあがってきたかも。


「結子さん、危ないから鍵かけてたほうがいいですよ。」

「タクがもうすぐ帰ってくるからいいかと思って。これから気をつけるね。」

お、なんか素直で可愛いかも。


部屋に入ると大惨事が待っているのも知らずに、俺は浮き足だっていた。



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