1Rの彼女
おねーさんが振り向いた。

「タクだぁ~。やっと見つけた!!」


男どもをかき分け、俺のところへ来る。
一瞬、眩暈がした…。
見つけたって…。
かくれんぼしてたみたいに言われても…。


おまけになんて格好なんだよ。
ショートパンツに生脚で。
上は胸の谷間が見えるくらい開いているチュニック。
そんな格好してるから、男どもが寄ってくるんだろ!?

少しは、自分の容姿を自覚しろよ。
他の男に、そんな格好見せんなよ。



「結子さん…、なんでここに?」

テンションの下がる俺。

「結子さん、どうしたんすか!?俺のこと覚えてます!?」

テンションの上がる康介。


「あ、康介くんだぁ。今日も一緒なんだね~。」

覚えてもらっていることに、浮かれる康介。
幸せそうなヤツだなぁ。

「結子さん、もしかして拓馬に会いに来たんですか?いつも一緒にいるのに~。ラブラブですね~。」


余計なこと言うなよ!!
お前、今まで誰にも言ってくれてなかったのに。
こんなギャラリー多いところで言うなよ…。
周りにも、結子さんにも勘違いされるだろ。





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